SOLT校正kitは、メーカーからコネクタ状で提供されるため、同軸コネクタがついたDUT(簡単にいうとテストする回路やモジュール)にしか使えず、基板上のマイクロストリップラインには使えませんと、物の本には書いてあります。また、基板上のマイクロストリップラインの校正にはTRL法が使われますともあります。
このTRL法はThru-Reflect-Lineの略で、簡単にいうと線路長の違う回路を測定して、その位相差を既知の値(線路長から計算できる)と比較校正するというものです。
このTRL法の他にも、いくつか校正法が存在します。
- LRL (Line-Reflect-Line)
- LRM (Line-Reflect-Match)
- TRM (Thru-Reflect-Match)
ちょっとTRL法のお話をしました。これは基板上に長さの異なるマイクロストリップラインをつくるだけでいいので、作成が容易です。(基板1枚にマイクロストリップラインが1本のものを作るといい)
ですが、最初に出てきたSOLT法も、TRL法と同様に基板上にマイクロストリップラインで作ることができるはずです。もちろん、例えばLOADは、基板上に作った線路で整合しないといけないので広帯域なものを作るのは難しいですが、そこそこのものは作れるはずです。
次回は、SOLT法やTRL法について、マイクロストリップラインで作るときの設計(パターンとか長さとか)について書こうと思います。
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