このブログでは、工作の記録、実験の結果や考察が散逸しないように専ら備忘録に使ってます。プログラムのソースや設計データ等は載せていませんが、詳しく知りたい方がおりましたらコメントいただければ対応します。

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2011年8月5日金曜日

基板の比誘電率を測定する

ジャンクで大量に入手した両面基板がありますが、ジャンクなので比誘電率がわかりません。
比誘電率が分からないと、高周波回路で使おうにもちょっと困ってしまうので、簡単に求めてみました。

両面基板の銅箔を電極と考えれば、大きなコンデンサと同じですね。間にある基板樹脂は誘電体であり、その比誘電率の値を求めたいわけです。

さて、平行平板コンデンサの静電容量を計算する式は、次の通りです。
S: 電極の面積 [m2], ε: 誘電体の誘電率 [F/m], εs: 誘電体の比誘電率
ε0: 真空の誘電率: 8.85×10-12 [F/m], d: 電極間の距離 [m]

素性未知の両面基板の端っこの銅箔に、錫めっき線を半田付けします。あたかも巨大なコンデンサを作ったようなものですが、これを静電容量を測れるマルチメータに接続します。

今回の基板は、2.46nFと表示されました。この時の基板面積は0.0931m2、 基板厚は1.6mmでした。
これらを上の計算式に代入し、εsを計算します。
εs = (2.46 x 10-9 x 1.6 x 10-3)/(8.85 x 10-12 x 0.0931) = 4.78

誤差が10%としても、ガラスエポキシと同等の比誘電率を持つことがわかりました。
これなら、いろいろ使えそうです。お得な買い物でした。

代表的な物質の比誘電率表は こちら
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2011年7月25日月曜日

Vrms, Vp-p, P(mW), P(dBm)の換算

正弦波や方形波の実効値Vrmsとピーク電圧幅V(p-p)、電力P(mW)、レベルP(dBm)などの換算のメモです。

  • Vp-p (peak to peak)
  • Vrms (root mean square)
  • Vp (peak)
1. 実効値
正弦波の場合
Vrms=V(p-p)/(2√2)
方形波の場合
Vrms=V(p-p)/2

2. 電力
P(W) = E x I = E x E/R = Vrms2/R  (R=負荷)

3. 信号レベル
50Ω負荷では 1mW を 0dBmとするので、
例えば50mWをdBm換算すると、
P(dBm) =10 x Log(50) =10 x 1.6989 = 16.989 dBm
となります。

例題
インピーダンス50ΩのラインにV(p-p)が750mVの信号を与えた時の、Vrms、P(mW)、P(dBm)を求めなさい。

答:
Vrms=750/(2√2)=265mV
P(mW)=0.265 x 0.265 / 50 x 1000=1.41mW
P(dBm) =10 x Log(1.41)=1.48dBm


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《追記》早見表作りました。
ダウンロードしてご自由にお使いください。ただし、有効数字の桁は合わせていません。