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2017年8月15日火曜日

ADS-B受信、FM受信機のデモサンプル ADALM-PLUTO [その2]

高性能なRF実験機器のADALM-PLUTOですが、実際にADS-Bの受信のデモプログラムを動かしてみます。
ADS-Bとは、Automatic Dependent Surveillance-Broadcastの略で、航空機が自機の位置や高度を通報するものです。
送信周波数は1090MHzで共通です。

航空機から送信される情報は、
  • ID番号
  • 位置情報(経度、緯度)
  • 速度
  • 高度
  • 進行方向
などです。

スマホアプリにフライトレーダー24というのがあって全世界の航空機の飛行状況が見れます。これはフレイトレーダー24の運営会社の設置した受信装置や、世界各地にこのADS-B受信装置を持っている有志が受信した情報を集約し、そのデータに出発・到着の空港情報を付与しているからです。

ではさっそく、ADALM-PLUTOを使ってADS-B電波を受信してみます。この場所は比較的羽田空港に近いので、飛んでいる航空機の電波を受信できるはずです。

まず屋外に出て、ADALM-PLUTOをPCにUSB接続します。
ADALM-PLUTOのRF受信機のパラメータを自動的に設定し、サンプリングしたRF信号をPCに取り込むプログラムを走らせます。これらはすべてMATLABという科学技術計算用ソフトで動きます。
プログラムを実行させてADS-Bの電波を受信します。
すると、航空機の情報が出てきました。
こんな感じに飛行機を地図上にもプロットできます。フライトレーダー24の画面みたいですね。
このように、MATLAB上でADALM-PLUTOのパラメータを設定してあげるだけで、ADALM-PLUTOが様々な特性の送受信機に変化します。これによって柔軟なRF実験ができることはとてもすばらしいです。

次にMATLAB/Simulinkのブロック線図で次のような回路を作ってあげます。RF受信部としてADALM-PLUTOを使い、受信したRF信号の生データをFM復調器に接続し、復調データをスピーカに接続します。
すると、FMラジオができます。
受信したい周波数を与えてあげると(緑の枠にMHz単位で記入)、FM放送がPC内蔵スピーカーから聞こえてきます。
受信したFM変調信号を復調する部分はソフトウェアが行っています。

このように視覚的にわかりやすいブロック線図でRF実験することが可能です。

次回はADALM-PLUTOを使って、データ送受信の実験をします。



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