この発振器で使用するVCOは、表面実装でちょうど良さそうなのがdigikeyにあったので、CrystekのCVCO55CW-0140-0250にしました。このVCOは5V電源、チューニング電圧が0.5-10.5Vです。また、VCOに合ったPLL用の石がアナログデバイセズにあったので、サンプル提供をお願いしました。それが、ADF4113HVです。
このPLLシンセサイザは3線インターフェースでデータを入力する必要があるため、その設定用のマイコンをPICで実装することにしました。起動時にデータを入力するだけなので、8ピン小型PICの12F629で十分すぎます。12F629は内部クロック4MHzで駆動し、外部部品は必要なしです。
さて、PLLシンセサイザには位相比較用の基準周波数が必要です。通常、周波数誤差が少ないTXCO(25ppmとか値段がはる!) を使うのですが、うちにはGPS基準の10MHzソースがあるので、これを使うのが手っ取り早いし、超正確だし、リーズナブルです。したがって、基準周波数は外部入力としました。
最後に、PLLシンセサイザのループフィルタの定数(抵抗やコンデンサ)を決めないといけません。アナログデバイセズは、自社PLL用の設計ツール(ADIsimPLL)を無料で提供しており、このツールを用いて設計してみました。
以上の発振器について、いつもの基板CADのEagleを使ってプリント基板を設計してみました。サイズは小さいほど基板が安いため、5cm角のサイズに詰め込みました。
この基板を、格安PCB作成業者のFusionに出してみました。両面シルク、グリーンレジスト有が、5cm角10枚で$9.9で作れます。1枚100円くらい、穴あき基板で作るより安いかも(笑
基板厚さも0.8から2.0mmまで5種類から選択できます。
ガーバーデータをメールで送付し、1-2週間くらいで仕上がって送られてきます。
基板がやってくるまでの間に、他の部品もすべて集めておきました。さて基板が到着しましたが、仕上がりも上々でした。ちょっと安すぎるので仕上がりが不安でしたが、 結果かなり満足です。さっそく、部品を実装してみました。
(CADの絵と実際の基板が微妙に違っているのは、CADの絵はバグ修正後のデータだからですw)
あとはPICの設定と動作確認です。
(3)へ続く
P.S. この基板ですが、VCOとループ定数を変えれば別の周波数の発振器で使えます。未使用の基板(バグ修正済)がまだあるので、ほしい方にはPICデータも含めて差し上げますので、連絡ください。
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