このブログでは、工作の記録、実験の結果や考察が散逸しないように専ら備忘録に使ってます。プログラムのソースや設計データ等は載せていませんが、詳しく知りたい方がおりましたらコメントいただければ対応します。

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2011年7月30日土曜日

疑似回転信号(LinkStation)

古いLinkStation HD-160LAN があるんですが、電源を入れてしばらくすると、赤LEDが点滅して自動停止します。どうやら、電源冷却用のFANに異常があるみたいです。たしかに回転音がおかしいというか、止まってるというか。

容量も160Gしかないのでアレなんですが、でも、捨てるにはもったいないような。。。
ばらしてみて、イカれたFANを取り出しました。筐体のツメが固くてバラすのに苦労しました。
12Vファンで、3本線です。そう、こいつは回転数に応じてパルスを出すタイプです。青いリードからパルスが出ています。これでは、普通のFANをつないでもダメです。FANが回転していないと判定されて自動停止してしまいます。
うーん、この手のファンは高いんですよね。千石で1000円くらい。さすがに1000円出して修理する価値はないでしょう。

で、秋月でこんなの売ってました。
を、100円! サイズも厚みもぴったし!
これが使えるといいんですが、これは電源の2本線しか出ていなくて、さらに5Vタイプ。。。

ちょっと簡単に考えてみました。LinkStationはFANの回転数を検出してアライブ判定につかってるんだろうから、パルスを何かで発生させてLinkStationに食わせてあげれば、だまされてくれるんじゃね?

ってなわけで、パルスを発生させるには、シグネティクスのNE555と相場が決まってます。
もちろん部品箱にも在庫がいっぱいあるので、これを使いましょう。
回路図も手書きでさらさらと。
ここで、パルスの周波数をいくつにすればよいか調べないといけません。取り出したファンに12Vをつないで、パルス出力をオシロで観測してみましょう。壊れているのでまともなパルスは出てこないと思いますが、まあ念のため。
異音をたてながらFANが回ります。さてどんな波形がでるかなあ。
こんなん出ました。
汚いパルスですが、6ms周期で出ているように見えます。6ms周期ということは、約167Hzです。この周波数のパルスを出せば、デューティ比はあんまり気にしなくてもよさそうです。

さて、NE555の出力周波数は、2つの抵抗と1つのコンデンサの定数を用いて次式で決定します。
f (Hz) = 1.44 /{(Ra + 2Rb) x C}
外付けのコンデンサを0.1uFとしたときに、ちょうどいい抵抗の組合せは、Ra=6.8kΩ、Rb=39kΩと計算で出ました。抵抗の在庫もあるので、これで作りましょう。
新しいFANとNE555の電源5Vも、手持ちの三端子レギュレータで作ります。この程度の回路ならユニバーサル基板で十分です。
さて組みあがったので、実験用電源につないでパルス信号をオシロで見てみましょう。

まあこんなもんでしょう。ちゃんと6ms周期で出ているようです。これをLinkStationに組み込みます。
作った基板をねじ止めできる場所はないかなと探すと、ちょうどいい支柱がありました。何も使っていないようなので、そこにねじ止めして固定します。
筐体をはめなおし、さっそく電源をいれてみます。
をー、時間がたっても勝手に落ちたりしないようです。スバラスイ。
電源の発熱もあまり気にならないので、疑似パルスだけ供給してFANレスにするのもアリかも。


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